SC 34 専門委員会(文書の記述と処理の言語)

第1 種専門委員会

SC 34 専門委員会(文書の記述と処理の言語/ Document Description and Processing Languages)

<2021年度委員会活動報告>

委員長 村田真(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科)

1. スコープ

 複合及びハイパーメディア文書の記述及び処理のための文書構造,言語及び関連機構についての標準化

2. 参加国

議長: Francis Cave(イギリス)
幹事国: 日本
Pメンバー(17): アルメニア,中国,チェコ,フィンランド,ドイツ,インド,イタリア,日本,カザフスタン,韓国,レバノン,ポーランド,ロシア連邦,スイス,ウクライナ,イギリス,アメリカ

3. トピックス

  • WG 4(OOXML)は,欠陥報告に対応してOOXML(ISO/IEC 29500-1/4)を保守している.Revisionを行うことを決めたが,Directives, Part 2とISO House Styleに完全に従う場合には膨大なコストがかかることを懸念している.この懸念についてホワイトペーパを作成し,ISOと何回も協議を行ってきた.部分的にだけ従うという方向でまもなく合意するものと思われる.しかし,部分的といってもnormative referenceとexample/noteについては膨大な作業量が見込まれている.
  • WG 6(ODF)は,ODF 1.3が標準化団体OASISからPAS submissionによって提出されるのを待っている状態にある.
  • JWG7(EPUB)は,SC34とISO TC46とIEC TC100/TA10のジョイントであるが,IEC TC100/TA10は抜けることを希望している.EPUB書籍についてのDRMの仕様であるISO/IEC TS 23078-1/3を国際規格化するためのプロジェクトを開始することを決定した.
  • WG 9は,文書セマンティクス支援に関するTechnical Reportを作るための活動を行っている.
  • WG 10は,ルールベースのXML文書検証言語であるSchematron(ISO/IEC 19757-3:2020)の保守のために新しくを立ち上げられたグループである.

4. 日本対応/方針

 EPUBのDRMであるISO/IEC TS 23078-1/3を国際規格化するにあたっては,W3Cで現在制定中のEPUB 3.3を待つことを強く主張し,それが2022年9月のJWG7会議で受け入れられている.
 日本から,電子署名XAdESについてのOOXML拡張を提案する予定である.

5. その他

 特になし。