SC 32 専門委員会 (データ管理及び交換)
第1 種専門委員会
SC 32 専門委員会(データ管理及び交換/Data Management and Interchange)
<2024年度委員会活動報告>
委員長 土田 正士(東京都立大学)
1. スコープ
2. 参加国
議長(Karl Schendel,米国),セクレタリ(Bill Ash,米国)
3.トピックス
3.1 データベース言語
a) ISO/IEC 9075シリーズ(SQL:2023)及びISO/IEC 39075(GQL: Graph Query Language)が発行されたので,訂正票の開発に着手した.また,両シリーズの次期版については,いずれも次回SC32総会(2025年6月)までに作業文書を開発する.WG3のエディタ会議で出版プロセスでの懸案事項を議論し,今後の共同作業に向けて課題を整理した結果,規格文書が大規模なXMLで開発されており,すべての規格文書に主エディタ,副エディタを配して,相互にXML文書の品質を保証する体制としている.
b) ISO/IEC PWI 29075(Function Libraries for advanced analytics in data management)は,ISO/IEC 9075シリーズ(SQL)及びISO/IEC 39075(GQL)で共通するデータ分析機能を関数ライブラリとして順次開発する狙いであるので,複数パート構成とする.それぞれ,第1部のフレームワーク,第2部のStatistical functionsからなる作業文書が示され議論の結果,NP提案を行う.
c) ISO/IEC 19075-10(SQL Model)のすべてのDISコメントが解消されたことを確認し,ISO/CSに最終文書を送付した.
d) 「データ利用」に関する新たな潮流として,生成AI(Generative AI)をビジネスシステムに活用する実践事例が最近の顕著な動向として急激に増加している.この生成AIの活用では,大規模言語モデル(LLM)が重要な役割を果たす.それら多くのLLMは一般的に公開されている情報に基づいて学習されたものである.しかし,LLMをビジネスシステムに適用するために,ビジネス用途のためにアクセス制御されたデータベースに格納されている情報でLLMを補強する必要があり,これをRAG(Retrieval-Augmented Generation)と呼ぶ.データ管理分野では商用及びOSSのISO/IEC 9075(SQL)シリーズに準拠するSQL処理系に限らず,ISO/IEC 39075(GQL)に準拠するグラフDB処理系でもRAGをサポートし始めており,ビジネスシステムでのRAGサポートが最重要な開発課題である.特に,主要なビジネスシステムの中核としてデータ管理基盤の活用が進んでいるSQL処理系に対して,RAGサポートは主要なシステム要件として取り上げられ始めている.例えばSQLでは他のデータモデル(オブジェクト指向,XML,JSON,多次元配列,プロパティグラフなど)を取り込んできたのと同様に,RAGを商用及びOSSのSQL処理系でサポートする動きが出ている.ビジネスシステムでのRAGサポートが最重要な開発課題であることが認識された.
3.2 データ利活用(Data Usage)
b) 2024年9月から2025年3月まで計7回のWGリモート会合(トータルで68回のWGリモート会合)を行い,PWI 24927 on Framework for organization data usage evaluationについて,議論が交わされた.