JTC 1/WG 12 (3Dプリンティング)

第1種専門委員会

JTC 1/WG 12 小委員会(3D プリンティング及びスキャニング/3D Printing and Scanning)

<2021年度委員会活動報告>

主査 保田 雄亮((株)日立製作所)

1. スコープ

  3Dプリンティング及びスキャニングにおけるICT関連の基礎的な規格を開発する.また,それらの基礎的な規格上に,3Dプリンティング及びスキャニングの規格を開発する.ただし,ISOやIECの委員会がそれらの規格開発を志向しない場合,あるいはISOやIECの委員会では開発できない場合に限る.

2. 参加国

  12ヵ国(アメリカ,フランス,イギリス,ドイツ,日本,韓国,アイルランド,オーストラリア,中国,カナダ,イスラエル,イタリア)
  幹事国: 韓国 (幹事: Yaeseul Park)
  主査: 韓国 (Byoung Nam Lee)

3.トピックス

  JTC 1/WG 12は,2017年10月のJTC 1総会で,関連NPの承認時点でWGを設置すると決議され,翌2018年8月にNP 23510が可決されて発足した.取り組んでいるプロジェクトは5つである.

a) ISO/IEC DIS 2351023510 (積層造形のサービスプラットフォームの枠組み)は,ユーザ,設計者,製造者など積層造形に関わるステークホルダの役割を整理し,機能として一覧するISである.CD投票,DIS投票は完了し,現在はUnder publicationである.
b) ISO/IEC 3532-1, 3532-2  (医療画像ベースのモデリング.Part 1: 一般的要求事項,Part 2: セグメンテーション)CTやMRIなどの二次元医療画像から骨などの3Dモデルを生成するプロセスを規定する取り組みであり,2019年12月にNPが承認されている。3532-1は,FDISの投票期限を2022年6月2日から2023年3月2日まで9カ月間延長した.3532-2は,CD投票時のコメントを元に議論し,DISに向けて進めることとなった.
c) ISO/IEC PWI24398「3Dプリンティング&スキャニングの概要と用語」のPWI申請がJTC 1で承認され,24398として議論中である.d) 4D Printing新たな活動として,4D printingに関してAHGを構築し,詳細化を進めているが,議論がコロナ渦で進んでいないことが指摘され,新たなメンバを集めることになった.

4. 日本対応/方針

  3Dプリンティングの分野ではISO/TC 261 (Additive manufacturing)が先行して活動している.TC 261は医療分野のISO/TC 150ともJoint WGを設置しており,データ形式なども活動対象としているため,本WGとは棲み分けが難しい.近年,ITが応用領域に入り込み,境界が不明瞭になるのは止むを得ないものの,ISO/TC側から強い懸念が示されている.このため,ISO/TC 261やISO/TS150の国内委員会のメンバーにもリエゾンとして本小委員会にも参加いただき,重複した活動を避けつつ,両委員会の知見を最大限に活かして,WG 12の活動に貢献していく.

5. その他

第9回2022-08-29 to 09-02:Virtual (Zoom)
第10回2023-02:USA