標準化功績賞・貢献賞: 2013

本学会情報規格調査会規程により,2013年度は2013年5月21日に開催の第28回規格総会で,受賞者に表彰状が授与されました。

標準化功績賞

岡本 敏雄 氏 (電気通信大学)

岡本氏は,2001年のJTC 1/SC 36/WG 2設立当初から,現在までの長きにわたりコンビナを務められ,学習教育訓練の情報技術分野での国際標準化活動に多大な功績を残されました.特に日本から提案した協調学習に関する規格群の国際標準化にあたっては,この分野に関する深い学識に裏付けられた卓越したリーダシップを発揮し,各国との緊密なコミュニケーションにより多様な意見を取りまとめて規格の成立を強力に推進されました.

小野 文孝 氏 (東京工芸大学)

小野氏は,1991年のSC 29設立当初から現在までの長きにわたり,SC 29専門委員会委員,SC 29/WG 9小委員会及びSC 29/WG 1小委員会の主査を務められ,静止画像符号化に関する国内意見の取りまとめと国際規格への反映に多大な功績がありました.また国際の場では1994年よりJTC 1/SC 29/WG 1/JBIGラポータを務められ国際規格の制定に多くの貢献をされました.

高橋 宗雄 殿 (桐蔭横浜大学)

高橋氏は,1994年から2013年3月までの19年の長きにわたりSC 7専門委員会委員を務められました.その間SC 7専門委員会傘下のWG 8小委員会,WG 18小委員会及びWG 23小委員会の主査を歴任され,ITプロジェクト管理の分野で広く活用されているプロジェクト支援・品質管理技術に関する国内意見の取まとめと国際標準化に多大な功績がありました.

標準化貢献賞

池田 宏明 氏 (千葉大学)

池田氏は,1999年3月のSC 35専門委員会設立以前から,その前身であるSC 18/WG 9小委員会委員として主に図記号の標準化活動に参加され,多くの国際規格の開発に尽力されてきました.また,ISO/IEC 11581-40及びISO/IEC 17549-2のプロジェクトエディタとして国際規格化を主導されました.

甲斐 成樹 氏 (独立行政法人 情報処理推進機構)

甲斐氏は,2006年よりSC 27/WG 3小委員会に参加の後2010年からは主査として委員会を牽引し,標準化活動に尽力されてきました.さらに2013年からは,JTC 1/SC 27/WG 3のバイスコンビナとしてセキュリティの評価・試験・仕様分野での国際標準化活動に多大な貢献をされました.

上村 郁應 氏 (NTTインテリジェント企画開発株式会社)

上村氏は,1998年から現在までの長きにわたりSC 25/WG 3小委員会の委員ならびに主査として委員会を牽引し,国際標準化の審議に尽力されてきました.ISO/IEC 11801構内配線規格をはじめとして多くのデータ通信向け汎用構内配線システムの国際規格制定に多大な貢献をされました.

関口 俊一 氏 (三菱電機株式会社)

関口氏は,2009年から現在までの長きにわたりSC 29/WG 11/VIDEO小委員会エキスパート及び委員として,符号化技術分野の標準化活動に尽力されてきました.また,2007年からISO/IEC 14496-5/Amd18業務用規格拡張に対応する参照ソフトウェアのプロジェクトエディタとして国際規格制定に多大な貢献をされました.

則松 武志 氏 (フラウンホーファーIIS)

則松氏は,1996年から2012年までの16年の長きにわたり,SC 29/WG 11/AUDIO小委員会委員及び幹事として,日本の投票案の取りまとめや国際会議の場での日本意見集約などに尽力されてきました.特にMPEG-4やMPEG-Dへのオーディオ符号化技術の提案活動を積極的に推進され,日本技術の国際規格採用に多大な貢献をされました.

福田 充昭 氏 (株式会社 富士通研究所)

福田氏は,2005年から現在までの長きにわたりSC 37/WG 2小委員会委員及び幹事として,バイオメトリックテクニカルインタフェースに関する国際標準化の審議に尽力されてきました.特に共通APIを定めたISO/IEC 19784シリーズ,及び共通データフォーマットを定めたISO/IEC 19785シリーズを担当し,多数のコメントや寄書の提出をされ,国際規格制定に多大な貢献をされました.

福地 豊 氏 (株式会社 日立製作所)

福地氏は,2001年から現在までの長きにわたりSC 7/WG 10小委員会委員,2011年からは幹事としてプロセスアセスメントに関する標準化活動に尽力されてきました.また,国際会議にも継続して数多く参加し,2011年からはISO/IEC TR 33014プロセス改善のためのガイドのプロジェクトコエディタとして国際規格制定に多大な貢献をされました.

松尾 賢治 氏 (株式会社 KDDI研究所)

松尾氏は,2003年から現在までの長きにわたりSC 37/WG 3小委員会委員及び幹事として,バイオメトリックデータ交換フォーマットに関する国際標準化の審議に尽力されてきました.特に顔画像データ交換フォーマット関連の規格を担当し,ISO/IEC 19794-5及びISO/IEC 29109-5の国際規格制定に多大な貢献をされました.

宮崎 比呂志 氏 (富士通株式会社)

宮崎氏は,2009年から現在までの長きにわたりSC 7/WG 19小委員会委員,及びSC 7/WG 19/ODP SG小委員会主査として,ソフトウェア開発手法等の標準化活動に貢献されました.RM-ODP関連の規格ISO/IEC 15414,ISO/IEC 19793並びにISO/IEC 10746の規格開発には,国内での利用成果を踏まえた日本提案を提示し国際規格案の改善と普及に尽力されました.

山下 真 氏 (富士通株式会社)

山下氏は,2008年から現在までの長きにわたりSC 27専門委員会委員,SC 27/WG 1小委員会幹事,SC 27/WG 4小委員会委員,並びにクラウドセキュリティコントロール専門委員会の幹事を務められセキュリティ技術分野の標準化活動に尽力されてきました.特にISO/IEC 27002の改訂時には,中核部のテキスト作成に日本の主張を反映させるなど国際規格開発に多大な貢献をされました.