JIS X 0170改正原案作成委員会
第3 種専門委員会
JIS X 0170改正原案作成委員会
<2024年度委員会活動報告>
委員長 木下 修司(長崎県立大学)
1. 経緯
1.1 委員会設立の目的
システムライフサイクルプロセスを規定するJIS X 0170を改正し,多くの産業界で共通して参照利用されている,システムの取引や開発・運用・保守で適用するプロセスの定義を更新し提供するために設立された
1.2 JIS原案の改正に至る経緯及び規格内容を記載
システムライフサイクルプロセスの対応国際規格ISO/IEC/IEEE 15288の2023年の改正に対応して改正を行った。システムライフサイクルプロセスの構成及び基本的な定義は維持する一方,用語及び定義を含めた部分的な修正・追記に加え,システムの概念及びプロセス適用に関して,一つのシステムが複数の異なるソリューションの一部を構成する可能性を記載した。加えて,SoS(システム オブ システムズ並びに)及びその構成システムいずれをもプロセス適用対象とでき得ること,プロセスの反復,再帰及び同時並行した適用などの記載も補強した。1.2 JIS原案の改正に至る経緯及び規格内容を記載
2. 作業内容
2.1 作業の進め方
JIS素案作成委員会では,2024年7月から2025年2月までに7回の委員会を開催し,初期の翻訳草案から4次にわたって順次翻訳レビュー期間を計画し実施することで,JIS改正原案を作成した。
2.2 作業中問題となった点
用語に関して幾つか問題が提起された。最近の規格利用対象者の理解,表記の傾向,及び関連するJIS規格での表記との整合性の観点から,その主なものには次がある。1) capability:「能力」の従来訳を維持(「ケーパビリティ」とする案もあった)。2)プロセス名称及び文中のmanagement:「マネジメント」,manage(managing):「マネジメントする」に変更(従来の「管理」の訳を部分的に残す案もあった)し,またこれに伴いプロセス名称もrisk management process,configuration management process,quality management process他を「リスクマネジメントプロセス」,「コンフィギュレーションマネジメントプロセス」,「品質マネジメントプロセス」などへ変更し,それぞれJIS X 0162並びにJIS Q 9000のconfiguration及びquality managementの訳語との整合性も高めた。
JIS素案作成委員会では,2024年7月から2025年2月までに7回の委員会を開催し,初期の翻訳草案から4次にわたって順次翻訳レビュー期間を計画し実施することで,JIS改正原案を作成した。
2.2 作業中問題となった点
用語に関して幾つか問題が提起された。最近の規格利用対象者の理解,表記の傾向,及び関連するJIS規格での表記との整合性の観点から,その主なものには次がある。1) capability:「能力」の従来訳を維持(「ケーパビリティ」とする案もあった)。2)プロセス名称及び文中のmanagement:「マネジメント」,manage(managing):「マネジメントする」に変更(従来の「管理」の訳を部分的に残す案もあった)し,またこれに伴いプロセス名称もrisk management process,configuration management process,quality management process他を「リスクマネジメントプロセス」,「コンフィギュレーションマネジメントプロセス」,「品質マネジメントプロセス」などへ変更し,それぞれJIS X 0162並びにJIS Q 9000のconfiguration及びquality managementの訳語との整合性も高めた。
3. その他
ライフサイクルプロセスに関連する,SC7(Systems and software engineering)内又は他のSCも含めたJIS及びISO/IEC/IEEE規格との相互の関連性について,これらを理解し利用しやすくするための情報提供や,その提供方法などについては,今後の検討が望まれる。