標準化功績賞・貢献賞: 2015

本学会情報規格調査会規程により,2015年度は2015年5月18日に開催の第30回規格総会で,受賞者に表彰状が授与されました。

標準化功績賞

大蒔 和仁 氏 (東洋大学)

大蒔氏は,2003年から2013年までの長きにわたり 情報規格調査会副委員長および委員長を務められ,本会の運営に尽力されるとともにJTC 1総会への日本代表団長として情報技術の国際標準化活動に多大な貢献をされました。 2008年に日本で開催したJTC 1奈良総会では, テクノロジーウォッチワークショップの リーダーを務められ会議ホスト国としての重責を担われました。 さらにはSC 2専門委員会, 学会試行標準専門委員会などの多数の委員会に参加し標準化活動の推進に貢献されました。

中尾 康二 氏 (KDDI株式会社)

中尾氏は,1985年より現在までの長きにわたり情報セキュリティ分野の標準化活動に携わってこられました。 国内では,SC 27/WG 1小委員会ならびにWG 4小委員会主査として,国際においては ITU-Tとのリエゾン代表や ISO/IEC 27011等の規格のプロジェクトエディタに就任し ISO/IEC 27000シリーズ情報セキュリティマネジメントシステムの標準化と国内での普及および ITU-Tとの連携に大きく貢献されました。

標準化貢献賞

緒方 日佐男 氏 (日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社)

緒方氏は,2008年から現在までSC 37/WG 3小委員会委員及び幹事としてバイオメトリックデータ交換フォーマットに関する国際標準化の提案活動や審議に尽力されてきました。 特に,血管静脈画像データのためのデータ交換フォーマット規格ISO/IEC 19794-9の追補規格及び改訂版の開発における貢献は著しく, 国際会議においても我が国の産業界を代表して積極的に発言し,各国代表との意見調整に尽力するなど多大な貢献をされました。

小山 清美 氏 (日立製作所)

小山氏は,2007年から現在までSC 7/WG 7小委員会の委員としてシステム・ソフトウェアライフサイクルプロセスに関する標準化活動に尽力されてきました。 国際会議にも数多く参加し, 特にライフサイクルプロセス利用ガイド ISO/IEC 24748シリーズの改訂作業に貢献されました。 また,JIS規格原案作成委員としてX0160, X0170, X0166等のJIS規格制定にも貢献し,国際規格の普及に多大な貢献をされました。

数井 君彦 氏 (株式会社 富士通研究所)

数井氏は,SC 29/WG 11/MPEG-7小委員会において, 1998年の設立当初から委員として, また2008年からは幹事として日本の投票案取り纏め等の標準化活動に尽力されてきました。 また, ISO/IEC 23008-2標準化において技術提案を積極的に推進し, ISO/IEC 13818-1:2013/AMD5のプロジェクトエディタを担当する等 国際標準化に多大に貢献されました。

崎村 夏彦 氏 (株式会社 野村総合研究所)

崎村氏は, SC 27/WG 5小委員会の主査としてプライバシーとID管理に関する国内意見の集約および調整に主導的な役割を果たしてこられました。 国際の場でもISO/IEC 29115やISO/IEC 29191等の開発において, IETFや OpenID Foundation等での標準化活動で得られた知見を提供することで, 他機関の標準と相補的な規格作成と質的向上に多大な貢献をされました。

鈴木 俊宏 氏 (日本オラクル株式会社)

鈴木氏は, 2001年から規格役員会をはじめSC 27専門委員会, SC 32専門委員会, アクセシビリティ小委員会などの委員を歴任されるとともに, SC 38専門委員会委員長, ディレクティブズ小委員会幹事, 技術委員会等の複数の委員会の委員として 国内の調整を図ると共に国際標準化活動に大いに貢献されてきました。 また,ISO/IEC 18384やISO/IEC 19086の共同プロジェクトエディタとしてSOAやクラウドの国際規格開発の中で国内意見の反映に尽力されました。

鈴木 俊哉 氏 (広島大学)

鈴木氏は, SC 2専門委員会において, 国際符号化文字集合ISO/IEC 10646規格への電子政府プロジェクト用人名・地名の漢字の登録を行うと共に, アジア各国から提案された文字の検証を行い,その品質向上に貢献されました。 さらに SC34委員会においては,ISO/IEC 9541 第2版の共同プロジェクトエディタとして, その発行に大きく寄与されました。

中野 義彦 氏 (一般社団法人 ビジネス機械・情報システム産業協会)

中野氏は, 2008年度より SC 35/WG 1キーボード及び入力インタフェース国内分科会主査に就任し, キーボードの規格であるISO/IEC 9995 シリーズをはじめとする国際規格案の審議に積極的に参加し, 情報アクセシビリティに関する数多くの国際標準の制定に貢献してきました。 また, ISO/TC 159人間工学委員会にも参加し, JTC 1における標準化活動成果を外部に積極的に普及させてきました。

中山 優紀 氏 (株式会社 日立ソリューションズ)

中山氏は, SC 7/WG 6小委員会の委員として標準化活動に貢献され, 日本提案のISO/IEC TR 12182システム及びSWの分類の原案作成に尽力されました。 また, ISO/IEC 25000 SQuaRE シリーズでは25023システム及びSW品質の測定に日本の意見を反映させる中心的役割を果たすなど,SQuaREシリーズ規格の質向上に大きく貢献されました。

西 孝啓 氏 (パナソニック株式会社)

西氏は, 2009年から現在まで SC 29/WG 11/VIDEO小委員会幹事として, 小委員会運営や多数の規格承認投票案の取りまとめ 並びに国際会議への日本意見集約に尽力されました。 MPEG-4 AVCステレオハイプロファイルやMPEG-H HEVCの標準化では, 積極的な提案活動を推進され, 同規格の成立に多大な貢献をされました。