産業標準化表彰平成25年度

2013 年10月3日(木)に都市センターホテルにおいて,工業標準化に貢献した個人及び事業者に対する表彰が行われました.  

経済産業大臣表彰

昭和28年以来,工業標準化事業に率先して取り組み,その功績が顕著であると認められる者及び組織を表彰するものです.

本年度は,個人20名,4組織の受賞で,当調査会からは,個人として1名の方が受賞されました. 

竜田 敏男 氏 (情報セキュリティ大学院大学)

情報セキュリティ分野の国際・国内標準化活動に長年尽力。JTC 1/SC 27(情報セキュリティ技術)で多数の国際規格作成に貢献するとともに,JIS化も多数。SC 27/WG 2(暗号とセキュリティ機構)の副コンビナを務め,同SCの運営改革等にも多大な貢献。
また,情報技術専門委員会委員,企画調整分科会委員等を務め,JIS原案の書式と規定内容の適正化に多大な貢献。 さらに,ISO 電子投票システムの構築やISO/IEC/ITU共通特許取扱規程の作成に参画しその実現に寄与。JTC1業務用指針の改定に参画中。  

産業技術環境局長表彰

平成19年度から国際標準化活動を幅広い側面から支える関係者を表彰するものです.

本年度は,貢献者表彰21名,奨励者表彰7名,功労者表彰5名の受賞で,当調査会からは,3 名が貢献者表彰を,1名が奨励者表彰を受賞されました.  

貢献者表彰受賞者: 武部 達明 氏 (横河電機株式会社)

ISO/IEC JTC 1/SC 27(情報セキュリティ技術),IEC/TC 65(工業プロセス制御)における国際標準化に貢献。
特に,セキュアなソフトウェア開発の重要な指針となっているアプリケーション・セキュリティの国際規格化において,当該規格の中枢となるASC(アプリケーションセキュリティ対策)の実例を作成し,当該規格の実現可能性を反対国に実証,企画成立に大きく貢献。 

貢献者表彰受賞者: 野村 茂豊 氏 (株式会社 日立製作所)

誰もが参画できる情報社会の実現を目指して,アクセシビリティに対応する製品、サービスの普及送信のために、JTC 1/SC 35/WG 6(ユーザーインタフェースアクセシビリティ)及びJTC 1/SWG-A(アクセシビリティ)野国内対応委員会幹事等としてアクセシビリティ関連規格の作成に積極的に参画し,その完成に多大な貢献。
特に,情報処理装置及び損周辺機器等の情報アクセシビリティにかかる JIS X 8341-2 の国際提案を進め,プロジェクトエディタとしてISO/IEC 29136:2012の制定に貢献。  

貢献者表彰受賞者: 室中 健司 氏 (富士通株式会社)

ISO/IEC JTC 1/SC 7(ソフトウェア及びシステム技術)/ライフサイクル管理)の国内対応委員会幹事等を長年にわたり務め,国際規格の制定,普及に一貫して尽力。
特に,システム・ソフトウェア開発に係る取引適正化を図る上で,需要になっているシステム・ソフトウェアのライフサイクルプロセス(作業体系)の国際標準化作業に当初から参画し、国内意見の集約・国際規格への反映、更には当該国際規格に基づくJIS原案の作成など国内普及に多大な貢献。  

奨励者表彰受賞者: 吉田 博隆 氏 (株式会社 日立製作所)

世界に低リソース(回路規模・電力)な環境に適した暗号技術に対するニーズが高まる中,ISO/IEC JTC 1/SC 27(情報セキュリティ技術),において、日本提案の省電力ストリーム暗号をプロジェクトエディタとして国際規格化するなど,当該分野の国際標準化に貢献。

また、暗号化アルゴリズムやハッシュ関数の国際標準化にもエキスパートとして参加しており、軽量ハッシュ関数に関する新規格プロジェクトの立ち上げにも貢献。今後の更なる活躍が期待される。